養老町の歴史文化資源の発見・普及を目指して設立した当ホームページは、「私たちが暮らす養老町への関心を喚起すること」を目的に運営しています。

養老町の歴史文化資源

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弥生時代の川に降りる場所。

2010.06.30

hashigo.JPG

 

沖積平野の遺跡を調査すると、昔の木材が土の中からでてきます。

平成20年度の日吉遺跡の発掘調査でも、木製のはしごが2つ見つかりました。

 

このはしご、とても面白いことに、川に立てかけられた状態で見つかっており、1つどけると、その下層から2つめのはしごが見つかりました。

どうやら、大雨などではしごが埋まってしまったため、新たに同じ場所にはしごを設置したようです。

 

今でも川に降りようとすると、はしごが架かっていることがありますが、弥生時代にも同じような景観があったんですね。

炊事や洗濯、水遊び・・ いろいろな場面を想像してしまいます。

 

 

中世山岳寺院跡でみつかる瓦の不思議。

2010.06.22

nokihira.jpg

 

養老山地には、複数の中世寺院跡が残っています。

養老町教育委員会では、このうち養老町竜泉寺に所在する竜泉寺廃寺跡の測量調査を実施していますが、調査中に昔のものの破片などを見つけたときは、地点を記録した後、採集しています。

 

写真は、そうしたものの一つで、瓦の破片です。

これが、たくさん見つかる場所は、むかし瓦葺きの建物が存在した可能性が高い地点です。

 

教育委員会の最近の調査では、同じ中世寺院でも、仏像や教典を祀り、寺院の中心的施設であった堂塔地区で瓦が多く見つかる事例と、そうした場所以外で集中的にみつかる事例があることが分かってきました。

そのため、同じ養老にある中世寺院でも、それぞれの景観は、かなり違っていた可能性が高くなってきています。

 

当時の瓦は、まだまだ貴重なもの。

そのため、中心的な場所になるほど多く利用されたと考えたくなりますが、どうも実際は違うようです・・

鳥の形をした土器。

2010.06.17

torigatadoseihin.jpg

 

弥生時代の遺跡を調査すると、鳥をモチーフにしたものに出会うことがあります。

 

種類はいろいろあって、鳥そのものの形をしているものもあれば、頭部がなく容器として使用されたものもあります。

材料は、木や土であることが多いです。

 

写真の鳥形土製品は、養老町宇田の日吉遺跡から出土しました。

中は空洞で、容器として使用されたようですが、鳥の形にどんな意味があるのかはよく分かっていません。

使う場面も不明です。

さらに、モチーフにした鳥が何なのかも、判断が難しいです・・

 

弥生時代の特徴として稲作があげられることと、アジアには鳥が穀類をもたらしたという話が多く残ることが、その手がかりにならないかなぁ と思いますが、なかなか・・

 

中身がなんだったのか、気になるところです。

 

 

食器に書かれた文字。

2010.06.16

bokushodoki.jpg

 

養老町の地面の中には、いろいろとむかしのものが埋まっています。

そして、そうした土の中から出てくるものには、ときどき文字が書かれています。

 

写真は、平安時代のお碗の裏。

郷土資料館の倉庫に保管されていたもので、養老町のどこで見つかったのかは分かっていません。

よくみてみると「生」という文字が、墨で書かれています。

 

これまでの研究で、食器に書かれた文字の多くは、官職や場所、記号といった意味を表すことが分かってきています。

しかし、これは少し違うような気がします。

 

当時は、日常の営みのほとんどが神仏との共同行為である時代。

そのため、書かれた文字には、他の命を奪うことでもある食事の場に対する昔の人の思いが表されているのではないでしょうか・・

中世寺院跡に残る洞穴。

2010.06.04

勢至寺洞穴.jpg

 

多芸七坊の伝承が残る養老町には、竜泉寺や勢至寺、柏尾寺、光明寺に比定できる可能性が高い中世山岳寺院跡が残っています。

 

そうした寺院は、山の中に、仏像や経典を祀る塔や金堂をつくったり、お墓をつくったりすることが知られており、養老町の中世寺院跡でも、そうした場所がどこにあったかが、少しずつ分かってきています。

 

そんな中、不思議に思うのが、洞穴の見つかる寺院跡と、見つからない寺院跡です。

養老町では、柏尾寺と勢至寺では洞穴が見つかっているのですが、他では見つかっていません。町外の中世寺院跡でも、あったりなかったりするようです。

 

写真は、勢至寺の洞穴。

タヌキがでてきて、びっくりしました。

 

未来の考古学者。

2010.05.21

sekki.jpg

 

先週の出前講座を聞いてくれた養老小学校6年生の松本くん。

「身近にある田んぼや畑にも、昔のものが落ちていることがある」といったぼくの言葉を確かめに行ってくれたんですね。

見事におばあさんの畑から、弥生時代の矢じりを見つけてきてくれました。とてもうれしかったです。

3つの矢じりはいずれも石でできていて、石の種類はチャート2、下呂石1です。弥生時代の中期の・・ 後半・・といったところでしょうか。紀元前1世紀ごろですよね。

ただ、おばあさんの畑は養老ではなく、美濃加茂なのかな・・

養老町の弥生時代中期の資料は、まだわずか。松本くんに負けないよう、ぼくも頑張ります。

また、どこかで会えたらうれしいなぁ・・

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